
私たちあんなか兄弟姉妹会ケセラセラは、精神障害者をきょうだいに持つ人たちのピアサポートの場として2017年に始まりました。
活動を重ねる中で、きょうだい同士で悩みを語り合うだけでは悩みの根源にある社会の偏見や差別はなくならない、自分やきょうだいの生きづらさも解消されないと考え、2019年から「リカバリーカレッジあんなか」の取り組みを始めました。
「リカバリーカレッジあんなか」では、それぞれの方の生きづらさの経験を大切にします。
そして、障害を否定しなくそうとするのではなく、障害を受容し共にありながら、自分らしく希望を持って生きていくことを目指し、そのための知恵を学び合います。
私たちは、安心して人とつながれる居場所を提供すると共に、そこで様々な立場の人が対等に学び合うことで、社会の偏見や差別をなくし、障害当事者やその家族が豊かに暮らせる地域をつくりたいと考えています。

代表よりメッセージ
私が小学1年生の時に、家族が統合失調症を発症し、続けて他の家族2人も発症しました。
私は、その時の辛い気持ちを誰にも話すことができず、誰にも気付かれないように隠し、1人で頑張ってきました。
しかしその後、両親が認知症になり、初めて他の人に家族のことを話すことができました。
その時「今まで何で隠してきたのだろう?
こんなにも暖かい人達が話を聞いて助けてくれるのに。
きっと福祉や医療ではない、人との繋がりこそが必要なんだ」と気付きました。
今まで抱えてきた辛い気持ちを、周りのみんなが少しずつ持ってくれた、そんな感じがしました。
そして、そんな素敵な仲間がいる場所を作りたいと想い、兄弟姉妹会ケセラセラやリカバリーカレッジの活動を始めました。
兄弟姉妹会では、同じ立場の方が集まりました。
話を聞いて、共感し、自分の想いと同じだと感じながら聞いていました。
けれど、いざ自分の話をしようと想っても、長年家族の話をしていなかったので、家族に対する自分の気持ちが上手く話せませんでした。
それでも、仲間と繰り返し会話を行うことで、自分の気持ちに気付くことができ、気持ちの整理ができるようになっていきました。
そして、自分の想いを吐き出すこともできるようになりました。
自分の気持ちを吐き出すことができた時、他の辛い想いをしている人達の力になりたいと想うようになり、兄弟姉妹会ケセラセラを作りました。
その後、家族会や兄弟会に参加したり、仕事で当事者の方と話をする中で、立場が違っても皆生きづらさを抱えていると感じるようになりました。
そして、それぞれが自分の苦労の専門家なんだと気付くようにもなりました。
これはお互いに話し合い、協力できたら、きっと凄いことになる、と想いました。
さらに専門職や地域の人達に力を借りることができたら…と考えたらわくわくしてきました。
そうやってできたのが
【リカバリーカレッジあんなか】です。
リカバリーカレッジをやっていると、人は苦しみを理解すると会話が変わってくる、優しくなれるんだと改めて感じます。
私のように一人で苦しみを抱えている方がいたら、ぜひ一度足を運んでみてください
役員名簿
代表:田口高雄
副代表:阪本和樹
会計:石川千純
事務局長:町田茂
事務局:大河原豊
監査:神戸春巳
オブザーバー:川嶋美沙子
:鎌田由美子(上武大学看護学部准教授)
:根岸佐千子